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ご存知ですか?サウナのタブー

近年、スポーツジムや公共のプール、温泉などのレジャー施設から公衆浴場まで、サウナが併設されたお風呂が増えてきました。
しかしまだ日本人の多くは、サウナで汗をたくさんかいて、さっぱりするところと思っているようです。
また、室内があまりにも暑くてムッとしたりのぼせてしまうから、サウナが苦手という人もいるかもしれません。

本場の北欧では、サウナは赤ちゃんからお年寄りまで、気軽に楽しみながら入る、日本のお風呂のような身近な存在になっています。
冬場は週1、2回、夏などはサマーハウス(避暑地の別荘など)のサウナに毎日のように入っているといいます。
緑豊かで静かな湖畔に作られたログハウスのようなサウナ小屋から、裸のまま湖に飛び込み、カラダを冷やす、そんな写真や映像を見にした人も多いのではないでしょうか。

サウナで心地よく汗を出したら、その汗を洗い流し、冷たい水に入ってカラダを冷やし、新鮮な空気をたくさん吸います。
このカラダを温めて冷やすという繰り返しを楽しめるようになったらサウナの通!
さらに、カラダのほてりを冷ますために、北欧の人たちのように冬なら雪の中を転がったり、夏なら湖に飛び込んだりできれば最高ですね♪

サウナの魅力は、何といっても、この温冷交互浴が短時間で楽しめることにあります!

そこで…

カラダにいい利用法を徹底追求してみました~~~!

※温冷交互浴は高血圧の人には不向きです。

サウナ浴のメリット

温泉やお風呂を温水浴というのに対し、サウナは熱気浴といいます。
室内の空気を温めることによって起こる対流熱と、壁や天井が温められて発する輻射熱を浴びることで、カラダの温度を上げ、発汗するという仕組み。

お風呂との大きな違いは、水圧という圧力を受けないこと。
お風呂に入るとカラダには1トン近くの静水圧を受けるといいますが、サウナは空気の中に入るので、この圧力がかかりません。

だから心臓に負担がかからない状態で、熱をカラダに得ることができるのです。それにお風呂に入って汗をかこうと思うと、相当長い間お湯に浸かっていなければなりません。
これでは温冷交互浴に時間がかかってしまいます。また、お湯の中では皮膚呼吸ができませんが、サウナならそれも可能です。

サウナ浴に求められること

サウナ施設に必要な最低条件とは…

  1. 部屋の中でカラダを温められる環境がある
  2. 近くにカラダを冷やす環境がある
  3. 新鮮な空気、たとえば外気浴ができる
  4. カラダをゆっくり休めるところがある

この4つの条件がそろっていて、はじめてサウナ浴と呼べるのです。

良いサウナと悪いサウナの見分け方

\ GOOD 01 /

ベンチの下がすけている


日本のサウナの多くは、室内が木製のベンチのひな壇になっていますが、そのベンチの下がすけているか、開いているものがいいです。
板を張り込んでいるサウナはおすすめできません。なぜなら、ベンチの下をおおってしまうことで、部屋がそれだけ狭くなり、室内の酸素の量が少なくなってしまうからです。
ベンチの下も大切な酸素源なのです。酸欠状態のサウナの中で、さらに酸素の量を少なくしてしまうような構造はマイナスといえます。

\ GOOD 02 /

ベンチにタオルが敷いていない


「サウナの基本マナー」で詳しく説明しますが、タオルが敷きっぱなしということは、他人の汗を吸い込んだタオルの上に座ることになり不衛生です。
それに、他人の汗を室内に循環させていることにもなります。
さらにタオルが敷いてあることで、室内が埃っぽくなってしまいます。
サウナでは自分の汗は自分で持ち帰ることが大切なマナーだから、自分のタオルを敷いて利用するのが原則です。

\ GOOD 03 /

新鮮な空気を吸えるような部屋の構成になっている


サウナで酸欠状態になっているカラダは、新鮮な空気を欲しています。
しかし、密閉されたお風呂場の片隅にあるようなサウナでは、脱衣所に出て窓を開けるか、あるいは着替えて外に出ないと、新鮮な空気が吸えなません。
これではカラダを温めて冷やすという、温冷交互浴のサウナの楽しみが味わえません。
さらにサウナ浴をしたあとに、カラダを休めるようなリラックスできる場所があるかどうかも、サウナを選ぶ大切な要素です。

\ GOOD 04 /

新鮮な空気を吸えるような部屋の構成になっている


「サウナの基本マナー」で説明したことが守られているか、あるいはマナー違反の人に対して、しっかり指導しているかどうか。
また、サウナ室内が清潔に保たれているかどうかも大切です。

サウナが好きになるポイント

日本のサウナはヨーロッパのサウナに比べて、かなり温度が高いといえます。
そのために、慣れた人以外は、最初はかなりの抵抗があり、食わず嫌いの人も多いのではないでしょうか。
せっかくカラダにいいサウナなので、より多くの人に利用してもらうために、好きになるポイントをお教えしましょう。

point.01

サウナの温度を選ぶ

温度が低めで、湿度が高めのサウナを選ぶと入りやすいです。通常のサウナの湿度は5~10%程度ですが、それを15%にして温度を少し下げるだけでもマイルドな感じになります。
ストーブの石に水をかけることで、湿度や温度が調節できます(ただし施設の管理者の了解をもらう)。

その上、200~700度くらいに熱した石に水をかけると、水の分子がわれてマイナスイオンを発します。熱い中にもリラクゼーション効果があるので、リラックスできます。
最近はローマ風呂、ハンマム、スティームサウナなど、サウナの種類も増えてきたので、自分に合ったサウナから徐々に暑さに慣らしていきましょう。


point.02

足浴を一番最初にする

足を温めると血行が良くなり、血液が早くカラダの中を回るので、すぐに発汗を始めることができます。
つまり、カラダをサウナに順応できるようにするためのウォーミングアップをしておきましょう。そのために、ぬるめのお湯につかるのもいいです。


point.03

水風呂の代わりに、ホースの水をカラダにかける

正しいサウナの入り方サウナの水風呂に入るのは、相当な勇気が必要。あの水風呂にしっかり入ることができれば、もうサウナの上級者といえます。
水風呂が苦手な初心者は、桶屋洗面器で体に水をかけたり、できればシャワーではなく、ホースのようなもので、足先や手先から少しずつ冷たさに慣らしていくといいでしょう。

サウナの基本マナー

公共の場であるサウナ施設。みんなが心地よく利用するために、サウナの基本マナーを知っておきましょう。


\ OK /

自分の汗は自分で持ち帰る


日本の公衆浴場では、お湯を汚さないために、湯船の中にタオルを入れないのがマナー。と同様に、サウナではベンチの木の上に自分の汗を残さないのがマナーです。

そのためにベンチに直接座るのはタブー。
不特定多数の人が利用する公衆サウナでは、ひょっとしたら皮膚病などの菌がついているかもしれません。
たとえ100度の室内にいるとはいえ、頻繁に出入りするサウナでは、ばい菌が殺菌される前に、だれかが座ってしまうかもしれません。

また、日本のサウナ室ではベンチにすでにタオルが敷いてあるところもあります。
それでは他人の汗を室内に循環させているようなもの。すでにタオルが敷いてあっても、自分のタオルを敷いた上に座りましょう。できれば背中から足の裏までをおおうように、バスタオルをベンチに敷くのが正しい入り方です。


\ NG /

サウナ室でヒゲを剃らない


お風呂のような気分でヒゲなどを剃ってはいけません。また、タオルやブラシなどで汗をこすり取るのもいけません。飲食や喫煙も禁止です。


\ NG /

大きな声で話したり騒いだりしない


サウナは静かにリラックスする場所だから、うるさいのは迷惑。それに室内は酸素の薄い状態になっているので、大きな声で話したり騒いだりすることで、余計に酸素を消費し、ますます酸欠の状態になってしまいます。

間違いだらけのサウナ利用法

快適なサウナライフを過ごすために…

サウナが一般的になってまだ日が浅い日本では、間違った利用法や自己流の入り方で満足している人も多いようです。
そのうえ、個人でサウナ室を所有する家庭は少なく、サウナの多くが不特定多数の人が利用する公共の場にもなっているのですから、みんなが気持ちよく利用するには、しっかりマナーを守りたいものです。
ここでは間違った入り方を検証し、快適に過ごすためのマナーについて紹介します。

\サウナでの NG /


×  体が濡れたままサウナに入る


日本のサウナの多くがお風呂場に併設されているため、お風呂に入って濡れたカラダのままサウナに入る人が多いようです。
熱いサウナ室の中では、発汗により体温調節をしているので、発汗しやすいようにはカラダは乾いた状態で入るほうがより効果が高いです。また、カラダについた水滴がサウナのベンチを汚すことにもなります。



×  大汗をかきながら我慢して長時間サウナに入る


サウナ室に入っているのは、だいたい15分程度が目安。隣の人が先に入っていたからといって、我慢して一緒に座っていたり、変なライバル心も禁物。自分の体調に合わせ、心地よい汗をかきましょう。



× 疲れた状態で、あるいは満腹の状態でサウナに入る


サウナはカラダ全体が熱に反応し、汗をかくことから、体力を消耗しやすい。疲れている場合は、30分程度休息してから。そして満腹時は避け、食後は最低1時間休息してから入るようにします。



× カラダをキレイに洗わずにサウナに入る


たとえサウナでたくさん汗をかくからといって、洗わずに入るのはサウナ室を汚すことになります。それに、カラダの表面についた汚れや油分をよく落としておいたほうが汗もかきやすいです。



× サウナを出てから湿度の高いお風呂場で過ごす


空気が100度に熱せられると、酸素濃度は通常の半分くらいになっているといいます。
サウナの中では、人間は酸欠状態にあり、しかもカラダは血行が良くなっていて、多くの酸素を必要としています。だから、サウナを出たら血中の酸素を元に戻してあげるために新鮮な空気を吸いましょう。
酸素をしっかり取り入れられないようなサウナには、むしろ入らないほうがいい場合もあります。
温泉にあるサウナでは、露天風呂のところに備えられているベンチに腰掛けたり、お風呂場に窓があれば、そこを開けて新鮮な酸素を体内に取り込みましょう。

正しいサウナの入り方

濡れたカラダのままサウナ室に入り、ベンチの上段を陣取り、まるで我慢大会のように大汗をかきながら、長時間サウナに入る。その上、仕上げは熱いお風呂で汗を流す。
こんな入り方ではサウナ浴の効果どころか、カラダに危険ですらあるのです。正しい入り方をマスターして、サウナを有効活用しましょう。

サウナに入る前に

01.

まずは水分補給

汗をたくさんかくので、コップ1杯の水分補給をしておきましょう。


02.

ウォーミングアップ

足を温めると血行が良くなり、すぐ発汗できる状態になります。サウナに入る前にウォーミングアップをしておきましょう。


03.

カラダを洗う

汚れたカラダでサウナに入るのはマナー違反。 しっかりカラダを洗って、きれいな汗をかきましょう。


04.

カラダを拭く

カラダが濡れたままでは発汗しにくいので、カラダを拭きましょう。


サウナに入る

05.

サウナに入ったら、まずは横になる

足の先から頭までカラダに均等に熱を得るために横になるのが良いです。


06.

サウナのストーブに水をかける

サウナ室には熱せられた石、あるいは石の形をしたストーブが置いてあり、石に水をかけることで、室内の湿度を上げます。


07.

サウナ室から出る2分前には起き上がる、または座る

横になっている血流を縦の血流に戻します。急に起き上がったり、立ち上がって、サウナ室からでるのは危険です。


サウナから出たら…

08.

サウナ室から出てシャワーで汗を流す

たっぷり汗をかいているので、ぬるめのお湯でその汗と体内から出てきた老廃物を洗い流します。


09.

冷たい水でカラダを冷やす

水風呂にしっかり入ることができればサウナの上級者。
水風呂が冷たすぎて入れない場合は、洗面器、またはホース(できればシャワーでないほうがいい)などで、心臓に遠いところから心臓に向かって冷たい水をカラダにかけましょう。


10.

新鮮な空気を吸う

日本のお風呂や温泉のように、浴室内にサウナがある場合は、窓を開け外の空気を吸うか、露天風呂がある場合は外に出ましょう。


11.

足浴をする

サウナに入ると足が冷えるので、足元を温めるとよいです。


※ 4~11を繰り返す

体調に合わせ、何回か繰り返し、温冷交互浴を楽しみます。

最後に…

12.

カラダを休める

サウナに入ると体力を消耗するので、ゆっくりカラダを休めることが大切です。


13.

水分補給をする

サウナで発汗すると水分とミネラル分が出てしまうので、できればイオン飲料やレモン水などのような飲み物を飲みましょう。