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飲泉とは?その効能と注意点を徹底解説!

温泉は大好きで長期休みのたびに温泉に浸かりに行く!というひとは多くいらっしゃると思いますが、飲泉が大好きで飲泉が一番の目的で温泉へ行く・・・というひとはそう多くはないのではないでしょうか。

しかし「飲泉」は直接体内に温泉成分を取り入れるため、大きな効果が得られます。当記事では、そんな飲泉の基本について、解説していきたいと思います。

飲泉の基本

飲泉とは?

飲泉とは、読んで字の如く“温泉を飲む”こと。浸かるのではなく、直接体内に温泉成分を取り込むため、その効果はより大きいものとされています。日本では、“飲む”よりも“浸かる”ほうがメインと考えられ、そもそも飲泉という言葉自体を知らないかたも多くいらっしゃると思います。しかしヨーロッパでは飲泉は古くから一般的な健康療法として知られています。温泉を飲むことで胃腸や肝臓に良い影響を与えると言われており、全身の健康促進にも効果が期待されます。

日本とヨーロッパにおける飲泉の歴史

ヨーロッパ諸国では、温泉地での入浴と同時に飲泉も行われます。特に温泉大国であるチェコでは、浸かるよりも飲むことのほうが一般的というほど。温泉の効能を最大限に活かすために、飲泉カップと呼ばれる容器を使用して温泉を飲む風習が根付いています。

これに対して、日本でも飲泉は古くから存在していましたが、近年になって再び注目を浴びるようになりました。

日本では、多くの温泉地に飲泉所が設けられており、観光客や地元の人々が利用しています。特に、温泉の泉質によって異なる適応症に合わせて、飲む量やタイミングを調整することが重要です。

飲泉の効果効能

消化器系への効果

飲泉は内臓、特に消化器系に対する効果が顕著です。温泉の成分が胃腸を刺激し胃酸の分泌を促進するため、消化を助ける効果があります。また、胃の粘膜を保護し、胃潰瘍や胃炎の予防にもつながることがあります。さらに、便秘の改善にも寄与し、腸内環境を整える作用が期待されます。そのため、消化不良や食欲不振、自律神経の乱れからくる胃腸の不調に効果的です。

その他の健康メリット

飲泉には消化器系への効果以外にも様々な健康メリットがあります。例えば、温泉水に含まれるミネラル成分が全身に作用し、血行を促進する効果があります。これにより、冷え性の改善やリラックス効果が期待できます。また、特定の泉質によっては、肝臓や腎臓の機能をサポートし、毒素排出を助けるデトックス効果もあります。さらに、飲用することで体内の代謝が向上し、美肌効果や疲労回復も期待できます。

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飲泉の適応症と禁忌症

飲泉の適応症

飲泉は特定の健康問題に対して効果があるとされています。以下は環境省が示す適応症一覧となります。

・塩化物泉→便秘・萎縮性胃炎

・炭酸水素塩泉→糖尿病、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、痛風

・硫酸塩泉→高コレステロール血症、便秘、胆道系機能障害

・二酸化炭素線→胃腸機能低下

・含鉄泉→鉄欠乏性貧血

・含よう素泉→高コレステロール血症

・硫黄泉→糖尿病、高コレステロール血症

飲泉の具体的な方法と注意点

飲泉の基本の飲み方

飲泉のタイミング

基本のタイミングとしては、毎日同時刻に、そして成分を吸収しやすい食事の30分~1時間前(空腹時)が良いとされています。

飲泉の量

量については、1回100~150ml、一日200~500ml程度を目安としましょう。飲み過ぎると反対に体調不良を起こすことがあるため、必ずこの量を守るようにしましょう。

飲泉する際の注意点

飲泉を行う際にはいくつかの注意点があります。飲み方を間違えると、効果が減ってしまったり、身体に負担がかかることもあるため、必ず以下を守るようにしましょう。

・飲泉の許可を受けている温泉を飲む

・清潔なコップで飲む

・新鮮なものを飲む(持ち帰らない)

・飲む量や時間を守る

・飲泉直後にお茶・コーヒーを摂取しない

・薬を服用中の場合は医師に相談を

・禁忌症をお持ちの場合は医師に相談を

・療養目的の場合は医師に相談を

泉質・濃度による飲用量の調節

泉質や濃度によって適切な飲用量は異なります。前述の目安の飲泉量を守っていたとしても、濃度が高すぎてしまうと、適切な摂取量を超えて体に負担がかかる可能性があります。

飲泉の許容濃度や許容量については、温泉利用基準(引用利用基準)として、環境省によって以下の通りに定められています。

※成人の場合の総摂取量

・ヒ素を含有→1日につき0.1mg

・銅を含有→1日につき2mg

・フッ素を含有→1日につき1.6mg

・鉛を含有→1日につき0.2mg

・水銀を含有→1日につき0.002mg

・遊離炭酸を含有→1日につき1000㎎

参考:環境省ホームページ

このほか、炭酸ガスを含む温泉の場合、大量摂取によって“鉱泉酩酊”の状態になることがあるため、こちらも注意が必要です。飲泉可能な温泉については、このような飲用許容量の明示が義務づけられていますので、飲泉する際には必ずこれに目を通し、飲用量を守るようにしましょう。

なお、これら以外を含有する飲泉についても、治療目的の場合には、必ず専門知識を持つ医師の指示を仰ぐことが大切です。

PR飲泉ができるおすすめの宿

山形座 瀧波
伊東 緑湧(静岡県)
大正屋(佐賀県)
有馬館(山形県)

おすすめの飲泉ができる温泉地

日本でも飲泉が楽しめる温泉地が増えてきています。以下にで誰でも無料で飲泉できるところの一例をご紹介します。

群馬県 伊香保温泉

誰でも使用できる飲泉所が設けられており、“まずい”ことで有名です。しかし飲用により痛風や慢性アレルギー疾患に効果があるとされています。

群馬県 四万温泉

胃腸の病気に効果があるとされる四万温泉の飲泉。誰でも利用できる飲泉所としては、塩乃湯飲泉所とゆずりは飲泉所の2か所があります。

大分県 長湯温泉

無料で炭酸泉が飲泉できる「飲泉場 COLONADE」。胃腸の病気や便秘・肝臓病などに効果があるとされています。

温泉を飲むことで内部から健康を促す方法である「飲泉」。飲泉にはご紹介のとおり様々な効果があります。療養目的ではなくとも、温泉旅行に行ったついでにでも、飲泉が可能な温泉であれば、是非飲泉を体験してみるのはいかがでしょうか。

バスリエでは、飲泉に関するアンケート調査を行っています。簡単な内容ですので、是非ご協力をお願い致します。

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