• お風呂の炭
  • ビールアワード

お風呂で頭痛は緩和する?入浴OK・NGの頭痛の見分け方

日常生活に支障がないほどの頭痛。
いわゆる、頭に軽く鈍い痛みを感じたときに「お風呂で頭痛が緩和」するのかを疑問に感じた経験はありませんか?
しかし、お風呂と頭痛に関しての情報をリサーチすると「お風呂で頭痛は緩和する」「お風呂で頭痛が悪化する」と、両方の結果が出てしまい、結局お風呂に入って良いのか悩みが解決しない人も多いはずです。
そこで本ページでは、頭痛とお風呂に関する情報を徹底解説。
お風呂に入っても良い頭痛の特徴や、頭痛を和らげるお風呂の入り方、悪化させる入り方などをわかりやすくお伝えさせていただきます。

この記事を書いた人

中村匠

現在接骨院を経営。業界歴は15年以上になります。

医療機関によるメディカルフィットネス・大型フィットネスジムでのトレーナー経験もあります。

多くの方の不調改善のために日々施術を行いながら、正しい健康情報発信のため、ライターとしても活動しています。

ゆらぎ接骨院HPはこちら

頭痛の種類によってお風呂OKかNGかは異なる!

実は、頭痛があるときにお風呂に入ってもOKかNGかは頭痛の種類によって判断されます。
頭痛と言っても種類はさまざまで、とくに代表的な頭痛が「緊張型頭痛」と「片頭痛」の2種類です。
このふたつの頭痛のなかで、お風呂に入ってもOKな頭痛は緊張型頭痛。NGな頭痛は片頭痛となります。
では、ふたつの頭痛の特徴や原因。自身の頭痛がどちらか判別が付かない場合の簡単な見分け方を解説していきます。

痛みが和らぐ!”緊張型頭痛”はお風呂OK!

緊張型頭痛の場合は、正しいお風呂の入り方をしっかりと実践できれば頭痛が和らぐ効果を期待できます。
では、なぜ緊張型頭痛の場合はお風呂で痛みが和らぐのでしょうか?
そこには、緊張型頭痛の原因が大きく関係しています。

緊張型頭痛の原因

緊張型頭痛の代表的な原因は、ストレスや疲労です。
ストレスでは、自律神経の乱れから筋肉が硬くなります。筋肉が硬くなると、とくに首や肩まわりの血流が滞ることで、脳へ供給される血流が乏しくなり緊張型頭痛を発症してしまいます。
また、睡眠不足や栄養不足などで疲労がうまく取れない日々が続くことも緊張型頭痛の代表的な原因です。
これらの原因に対して、入浴は大きな効果をもたらしてくれます。
入浴によるリラクゼーション効果によるストレスの解消。温浴効果による血流の促進や代謝の向上は、緊張型頭痛の症状緩和に効果的です。

緊張型頭痛の特徴

緊張型頭痛は、頭痛のなかの約70%を占めています。
代表的な症状は、頭部両側への痛み、締め付けられるような圧迫感に似た痛みです。
痛みの強さは低〜中程度。決して我慢できないほどではない痛みが30分から1週間ほど続きます。
頭痛以外の症状は、首こり、肩こりなどが代表的です。吐き気などはなく、体を動かすことでの頭痛の増強もありません。

入浴後はバスローブで冷えを防ごう!

痛みがひどくなる!”片頭痛”はお風呂NG!

緊張型頭痛では、お風呂に入ることで症状の緩和が期待できる一方で、片頭痛ではお風呂に入ることはおすすめできません。
では、なぜ緊張型頭痛はお風呂OKにも関わらず、片頭痛ではお風呂NGなのでしょうか?
そこには、片頭痛の原因が大きく関係しています。

片頭痛の原因

片頭痛の原因は、はっきりと解明されていませんが、ストレス、過眠・寝不足、更年期などが引き金となり発症するといわれています。
片頭痛が起こるメカニズムには、いくつかの説がありますが、緊張型頭痛とは対照的です。
緊張型頭痛では、血流の滞りによって頭痛が発症しますが、片頭痛では、血管の過度な収縮から一気に拡張することで、血液が急激に流れ、頭痛を発症します。
また、脳血管のまわりにある三叉神経が興奮することで頭痛を発症する説も有力です。
いずれにしても、体が興奮状態にある片頭痛では、お風呂に入り体温や心拍数を上昇させてしまうと頭痛の症状が悪化してしまうリスクを伴うため、お風呂に入ることはおすすめできません。

片頭痛の特徴

片頭痛は、頭痛のなかの約8〜10%を占めています。
代表的な症状は、頭部片側への痛み、ズキズキと脈打つような拍動性の痛みが特徴です。
痛みの強さは低〜高程度。ひどい場合は日常生活をおくることも困難なほどの痛みを感じる場合もあります。
頭痛以外の症状は、吐き気、光や音へ過敏に反応、動くと頭痛が増強するなどが代表的です。
緊張型頭痛と片頭痛の見分け方は、頭の両側に痛みがあるときは緊張型頭痛。片側に痛みがあるときは片頭痛の可能性が高くなります。
また、締め付けられるような痛みがあるときは緊張型頭痛。ズキズキとした痛みがあるときは片頭痛という見分け方もできます。

頭痛を和らげるお風呂の入り方


頭痛緩和に効果的なお湯の温度は38℃前後のぬるま湯に15分ほど。基本は全身浴が望ましいです。

入浴の前後には、しっかりと水分補給を行いましょう。
入浴中は、頭を空っぽにしてのんびりとした時間を過ごすとストレス解消に効果的です。

また、余裕があるときは、首肩ラインの筋肉のストレッチ。頭や顔のマッサージなどを実践しましょう。
セルフマッサージは、自身の指でも実践できますが、より効率的な方法は専用のマッサージグッズの使用です。
髪を洗いながら、頭のセルフマッサージを行ってくれる「スカルプケアブラシ」や、水圧がマッサージ効果をもたらしてくれる「高水圧シャワーヘッド」など、さまざまなセルフケアグッズがあります。
ただし、力加減は少し物足りないくらいがベスト。過度な力でセルフマッサージをすると症状が悪化する可能性もあるためご注意ください。

これをすると頭痛が悪化!頭痛時の入浴の注意点

効果的で安全な入浴方法の一方で、頭痛を悪化させてしまう入浴方法もあります。

以下で、お伝えさせていただく入浴方法には、十分に注意をして効果的で安全な入浴を心がけましょう。

無理をして入る

体調の悪いときの入浴は、思っている以上に体力を消耗します。痛みがひどくて動くことも辛いときに、無理をしてお風呂に入ると頭痛悪化のリスクが高くなるので、入浴はあくまでも余裕があるときに。
日常生活に支障がでるほどの頭痛の場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

長時間の入浴

長時間の入浴は、水圧が体に長時間かかり続けるため体力を過度に消耗します。
また、体温や心拍数が上昇しすぎると、交感神経(体を興奮させる神経)が優位に働くようになりリラックス効果が半減することも。
体力が消耗され、交感神経が優位になると、筋肉が緊張して血流が滞りやすくなるため頭痛の悪化につながります。
頭痛を発症している場合の入浴は、15分ほどの入浴がベスト。長く浸かりすぎて本末転倒の事態にならないよう注意しましょう。

高温での入浴はNG

長時間の入浴と同じように、高温での入浴も体力の消耗や交感神経の優位につながります。
とくに、41℃以上の温度の入浴では、交感神経が優位になり心拍数が上昇しやすいため、40℃以下、できれば38℃ほどのぬるま湯に浸かると効果的です。

就寝直前の入浴

就寝前の体は、入眠の準備として深部体温を低下させます。
このタイミングで長時間の入浴をしてしまうと、深部体温の低下を邪魔してしまい睡眠の質が低下します。
また、副交感神経(リラックスを促す神経)が優位に働かなければならない就寝前に、交感神経が優位に働いてしまい頭痛を悪化させてしまうリスクもあります。
どうしても就寝直前にしか入浴ができない場合は、シャワーで済ませるか、短時間5〜10分ほどの入浴にとどめておきましょう。

入浴後はバスローブで冷えを防ごう!

入浴やシャワーで頭痛になるのはなぜ?

ここまでは、頭痛が発症している前提のお風呂の入り方や注意事項をお伝えさせていただきました。
しかし、入浴やシャワーがきっかけとなり頭痛が発症してしまうケースも存在します。
では、どのような原因で入浴やシャワーがきっかけで頭痛が発症してしまうのでしょうか?
おもな原因は以下のとおりです。

血圧変動

入浴直後には血圧は上昇、入浴中は血管が拡がるとともに低下していくなど入浴中には血圧の変動があります。
緩やかな変動であれば、大きな問題はありませんが、冬場や浴室と脱衣所の寒暖の差などが激しい日ほど、血圧の変動が急激になり頭痛やめまいなどを発症するリスクが高まります。
また、高血圧症者や高齢者などはヒートショックにより命をおとす事例もよくあるため十分な注意が必要です。

熱中症

熱中症の症状として頭痛は代表的ですが、お風呂やシャワー中の熱中症に関してはあまり知られていません。
しかし、入浴中に40℃を超える体温になると、熱中症の症状が出始めるといわれています。
頭痛を感じるほどの熱中症は、熱中症分類Ⅰ~Ⅲ度の「Ⅱ度」に該当するため楽観視できない状態です。
目安としては、41℃のお湯に33分、42℃のお湯に26分浸かると体温が40℃に達するというデーターが出ています。

可逆性脳血管攣縮症候群

可逆性脳血管攣縮症候群とは、脳の痙攣や収縮が一過性に起きることで、激しい頭痛や吐き気などの症状が出現する症候群です。

入浴やシャワーは、可逆性脳血管攣縮症候群のおもな原因のひとつで、熱いお風呂やシャワーにより交感神経が過剰に反応し、脳血管を収縮させてしまい頭痛などの症状が出現することがあります。

まとめ

お風呂と頭痛について、お伝えさせていただきました。
緊張型頭痛ではただしいお風呂の入り方は症状緩和に有効です。ただし、片頭痛では入浴はできるかぎり控えましょう。

また、どの頭痛でも設定温度や入浴時間が過度になると症状悪化のリスクが高くなります。
お風呂が好きな人ほど、熱く長く入りたい気持ちになりやすいですが、少し物足りないくらいの入浴にとどめておくことが大切です。


頭痛とお風呂に関するアンケートにご協力をお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です