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人口温泉とは?天然温泉と何が違う?温泉と家のお風呂の違いも解説

ぽかぽかとあったまってみんな大好きな温泉。
いざ温泉に行こうと思い調べてみると、「天然温泉」「人工温泉」などの種類があることに気づかされます。この、「天然」と「人工」では一体どのような違いがあるのでしょうか? そもそも温泉とは?どういった基準があるのでしょうか。 当記事では基本の”温泉の定義”、そして天然温泉とは?人工温泉とは?さらには自宅のお風呂との違いについて解説していきます。

温泉と天然温泉は何が違う?その定義は?

温泉とは、地中から湧き出した温水や鉱水および水蒸気、その他のガスの温度が25℃以上のものを指します。「天然温泉」とは「人口温泉」と区別するための呼称であり、「温泉」と同義になります。

※当記事では、「人口温泉」との区別のため「天然温泉」という言葉を使用します。

「温泉」には国が定めた「温泉法」によって各国で、以下のような明確な定義があります。日本の温泉法は1948(昭和43)年に施行され、その後、何度かの改定を経て現在のかたちになっています。

第二条

この法律で「温泉」とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、「別表」に掲げる温度または物質を有するものをいう。

定義に則して、もちろん水蒸気やガスの状態では入浴できませんので、水(地下水)を通したり、混ぜたりしても温泉の規定値を満たしていれば「温泉」となります。こちらを造成温泉と呼びます。
海水や海そのものは「地中から湧出」しているものではないので、「温泉」の定義から外れます。ただし海水は温泉の「塩化物泉」に相当する成分を持ち、しかも塩化物泉の泉質名がつく規定値の34〜35倍の濃さがあります。「温泉ではないけれど温泉のような高い効果がある」と考えてよいでしょう。

第二条中の「別表」に掲げている条件は、下記の2つです。

1.「温度(温泉源から採取されるときの温度とする。)」が25℃以上であること。

または

2.「溶存物質の総量」「リチウムイオン」「水素イオン」「よう化物イオン」「メタけい酸」など含有成分に関する19の特定の条件のうち1つ以上規定値に達しているもの。

つまり、「温度」か「成分」のどちらかが規定に達していれば「温泉」として定義されます。法律上は温度が冷たくても温泉、成分が含まれていなくても温泉となりうるのです。

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「天然温泉」の種類と効能

温泉の種類もさまざま。それぞれに含まれている化学成分や、温度、液性(pH)、色、匂い、味、肌触りなど特徴を持っています。
泉質は、温泉に含まれている化学成分の種類とその含有量によって決められており、大きく10種類に分類することができます。ここから細分化していきますので大まかに把握するとよいでしょう。

また、温泉で効果が期待できるものは「適応症」と呼ばれます温泉は薬ではないため、効果のことを「効能」とは本来は言ってはいけません。
飲み水として適していない温泉もあります。「浴用」「飲用」と適応症を分けています。ご注意を!

1.単純温泉

基準

温泉水1キログラム中の溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000ミリグラム未満で、湧出時の泉温が25℃以上のもの。このうちpH8.5以上のものを「アルカリ性単純温泉」と呼びます。

特徴

  • 肌触りが柔らかく、癖がなく肌への刺激が少ない
  • 入浴すると「すべすべ」とした感触がある

泉質別適応症

自律神経の乱れ、不眠症、抑うつ状態


2.塩化物泉

基準

温泉水1キログラム中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000ミリグラム以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンのもの。

特徴

  • 陽イオンの主成分により、ナトリウム-塩化物泉、カルシウム-塩化物泉、マグネシウム-塩化物泉などに分類される
  • 日本では比較的多い泉質
  • 塩分が主成分となっているので、飲用すると塩辛い
  • 塩分濃度が濃い場合やマグネシウムが多い場合は苦く感じられる

泉質別適応症

浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
飲用:萎縮性胃炎、便秘


3.炭酸水素塩泉

基準

温泉水1kgキログラム中の溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000ミリグラム以上あり、陰イオンの主成分が炭酸水素イオンのものです。

特徴

  • 陽イオンの主成分により、ナトリウム-炭酸水素塩泉、カルシウム-炭酸水素塩泉、マグネシウム-炭酸水素塩泉などに分類される
  • カルシウム-炭酸水素塩泉からは、石灰質の温泉沈殿物、析出物が生成されることがある

泉質別適応症

浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
飲用:胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)


4.硫酸塩泉

基準

温泉水1キログラム中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000ミリグラム以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのもの。

特徴

陽イオンの主成分により、ナトリウム-硫酸塩泉、カルシウム-硫酸塩泉、マグネシウム-硫酸塩泉などに分類される

泉質別適応症

浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
飲用:胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘


5.二酸化炭素泉

基準

温泉水1キログラム中に遊雛炭酸(二酸化炭素)が1,000ミリグラム以上含まれているもの。

特徴

  • 入浴すると全身に炭酸の泡が付着して爽快感がある
    (ただし加温をすると炭酸ガスが揮散する場合あり)
  • 飲用すると炭酸の爽やかなノドごしが楽しめる
  • 日本では比較的少ない泉質で俗に「泡の湯」とも呼ばれる

泉質別適応症

浴用:切り傷、末梢循環障害、冷え性、自律神経の乱れ
飲用:胃腸機能低下


6.含鉄泉

基準

  • 温泉水1キログラム中に総鉄イオン(鉄Ⅱまたは鉄Ⅲ)が20ミリグラム以上含まれているもの
  • 陰イオンによって炭酸水素塩型と硫酸塩型に分類される

特徴

温泉が湧出して空気に触れると、鉄の酸化が進み赤褐色になる。

泉質別適応症

飲用:鉄欠乏性貧血症


7.酸性泉

基準

温泉水1キログラム中に水素イオンが1ミリグラム以上含まれているもの。

特徴

  • 口にすると酸味
  • 殺菌効果あり
  • ヨーロッパ諸国ではほとんど見られない泉質だが、日本では各地でみることができる

泉質別適応症

浴用:アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症


8.含よう素泉

基準

温泉水1kg中によう化物イオンが10mg以上含有するもの。

特徴

温非火山性の温泉に多く、時間がたつと黄色く変色する。

泉質別適応症

飲用:高コレステロール血症


9.硫黄泉

基準

温泉水1kg中に総硫黄が2mg以上含まれているものです。

特徴

硫黄型と硫化水素型に分類され、日本では比較的多い泉質。タマゴの腐敗臭に似た特有の臭いは、硫化水素によるもの。

泉質別適応症

浴用:アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症(硫化水素型については、末梢循環障害が加わる) 飲用:耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症


10.放射能泉

基準

温泉水1キログラム中にラドンが30×10-10キュリー以上(8.25マッへ単位以上)含まれているもの。
(放射能というと人体に悪影響を及ぼすと考えられがちだが、レントゲン等の放射線量よりずっと少ない量となる。ごく微量の放射能は、むしろ人体に良い影響を与えることが実証されている)

泉質別適応症

浴用:高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎など

「療養泉」とは?

「天然温泉」の一種として、「療養泉」と呼ばれるものもあります。温泉分析法指針で定められている「療養泉」の条件は下記の通りで、「温泉」の条件より厳しいものです。

1.源泉温度が25℃以上である

または

2.溶存物質・遊離二酸化炭素・総鉄イオン・水素イオン・よう化物イオン・総硫黄・ラドンの成分のうち、含有量が1つ以上規定値に達している

さて利用者が考えるのは「その温泉に入るとどのような効果があるか、どうすれば分かるのか?」とだと思われます。

「温泉」を掲げている店舗に入ったら、その浴場施設の周りには必ず「温泉成分分析表」というものが掲出してありますので、その中の「適応症」の欄をチェックしてみましょう。また、効果的な入り方についても付記してある施設もあります。成分が強いと湯当たりしやすいため、ガイドに沿った入浴方法を心がけましょう。

「源泉かけ流し」とは?

「源泉かけ流し」とは、循環濾過ではなく源泉から直接に湯水を引いている温泉と一般的に定義されます。ただし、温度調整のため加温・加水をしている場合もあります。「源泉かけ流し」についての詳細は下記をご覧ください。

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「人工温泉」とは?

「人工温泉」の定義

「天然温泉」と異なり人の手が加えられている温泉のことで、具体的には鉱石や薬剤などの温泉成分を添加し、温泉を再現したものを指します。人口温泉は、温泉法で効能の表記は禁じられています。

「人工温泉」よりも「天然温泉」のほうが優れている?

人工温泉よりも天然温泉のほうが、なんとなく良さそう・・・というイメージがありますが、人工温泉も効果が認められている薬品を使用しているため、効果が期待できます。

そのため、ご自身の求める効果や利用しやすい環境(行きやすい場所にあるなど)、温泉がある場所の環境など、トータル的に判断することがおすすめです。

自宅のお風呂と「天然温泉」の違いは?

家風呂と「天然温泉」の違い

まず、基本的に温泉には前述した効果がありますので、当然ながらこの点は家のお風呂との大きな違いとなります。
また、これ以外にも、日常を離れた地で普段とは異なる環境を過ごすことで、「転地効果」というものが得られます。

温泉・自宅のお風呂ともに共通する点は、「温熱作用」(身体を温めて血行が良くなる効果のこと)、「水圧作用(お湯の中で体に水圧がかかって手足の血管や内臓に影響を与えて血行やリンパの流れを改善する効果のこと)、「浮力作用」(浮力が働く水の中では空気中に比べて約9分の1程度まで体重が軽くなるため、脳や筋肉への刺激が軽減されて気分がリラックスする効果のこと)の3つを味わえること。ただし、かかる水圧が面積の広い温泉のほうが高いとは言えます。

温泉入浴剤で家でも「天然温泉」と同等の効果は得られる?

入浴剤で温泉成分そのものを再現するのは難しい

入浴剤が企画・製造されて温泉成分を表現するときにまず家庭で使用される風呂釜を傷めないことが前提となることが挙げられます。 例として日本三名泉である草津温泉は日本を代表する定番の観光地ですが、その泉質をご家庭で忠実に再 現しようとするとバスルームを傷つけてしまう恐れがあります。

酸性や強アルカリ性の泉質は傷つけやすく、商品化が難しいのです。

こうした背景から入浴剤に配合する成分は肌ざわりや香りの再現だけでなく、家庭の浴槽や排水管などへ損傷を与えないようなものが選ばれています。また、メーカーは環境へ害がないように考慮して作られているのです。 数ある温泉の効果とはそもそも異なりますが、入浴剤は気軽に選んで楽しめるという長所があります。

転地効果は自宅のお風呂では難しい

天然温泉の効果の一つとして、成分以外に「転地効果」というものも挙げられます。転地効果とは普段生活している環境とは違う場所に行くことで得られるリフレッシュ効果のことですので、自宅で再現するというのはなかなか困難でしょう。

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