2021年の「冬至」は12月22日、ゆず湯に入ってのんびりバスタイムはいかがですか? 日本では昔から冬至にはゆず湯に入るという風習があります。 温浴施設でもこの時期は特別にユズを入れているところが多いですよね。 ゆず湯は血行が良くなり身体が温まるため、風邪を防ぎ皮膚を強くする効果があるそうです。 しかしなぜ、冬至の日に”ゆず湯”なのでしょうか?
冬至にゆず湯に入るのは何のため?由来は?
冬至には体を清める習慣が

冬至は、1年でもっとも昼が短い=すぐに日が落ちる=太陽の力が弱まる日とされています。
ですがこの冬至を折り返し点として、以降はゆっくりと日が伸びる=太陽の力が強くなる事から、この日を境に運が上向くと言われていました。
ならば“運を呼びこむ前に体を清めよう”と、お風呂に入るようになったのです。昔は今のように毎日お風呂に入る習慣はありません。なので”入浴”は、身を清める儀式のような意味合いもあったのです。
“体を清潔にする”という意味では今とお風呂に対する考え方は変わっていませんよね。
しかし、”身を清める”という儀式的な意味でも、実は現代でも昔と変わらずお風呂に入ることがあるのをご存知ですか? 例えば「大みそかの夜はお風呂に入って、キレイな体で新年を迎える」、「大事な用がある前の日はお風呂に入って念入りに体を洗う」とか、お葬式でも湯灌(ゆかん)と言って棺に納める前にご遺体を湯水で拭う儀式があります。 これらは単に「清潔にする」意味だけではない気がします。 体を清める――これは日本人のDNAに深く刻まれているのでしょうね。 日本人がお風呂好きな理由も、ここに繋がっているのかもしれません。
何故ゆずなの?

さて、ではなぜお湯に一緒にユズを入れるようになったのでしょうか。
この季節なら、柑橘類なら柚子以外にミカンや文旦などもあります。
その中で昔の人がゆずをチョイスした理由。
それはゆずのいい香りにありました。
ちょうど冬至の頃旬を迎えるゆずは香りが強く、これが邪気を払うと考えられていたのです。
さらに、ゆず=【ゆうずう(融通)が効く】、冬至=【湯治】という語呂合わせから、柚子湯が流行ったと言われています。
なので、冬至の日に柚子湯に入るのは、実は「運気を上げるために入る儀式」だったのです。
実際に柚子湯には体にも心にも良い効果があることが分かっています。
柚子以外もある!
1年12ヵ月それぞれの季節湯
冬至のゆず湯、五月の菖蒲湯は有名ですが、実は日本には12ヵ月それぞれの月で植物を入れてお風呂を楽しむ習慣があるのです。
- 1月 松湯
- 2月 大根湯
- 3月 桜湯
- 4月 よもぎ湯
- 5月 菖蒲湯
- 6月 どくだみ湯
- 7月 桃湯
- 8月 ハッカ湯
- 9月 菊湯
- 10月 生姜湯
- 11月 みかん湯
- 12月 ゆず湯
※季節湯についての詳細は『ゆず湯や菖蒲湯だけではない!12ヵ月の季節湯を解説』をご覧ください。
ゆず湯の由来はわかったけど、実際ゆず湯に入ると何か良いことがあるの? 次項では、ゆず湯の効果効能についてご説明します。
ゆず湯の効能は?

ゆず湯の効果
- 果皮の油分が肌をカバーし、水分の蒸発を防いで保温効果が持続。
- 果皮に含まれるリモネンが、血行を良くし体を温めてくれる。
- 芳香成分が蒸気と一緒に吸い込まれ、気持ちをスッキリさせてくれる。
- 果皮に含まれるビタミンCによる美肌効果。
これから寒い冬を越すには、ユズとお風呂の相性はバッチリ。
昔の人はゆずの効果も知ったうえで、総合的に旬の果物の中から柚子を選んだのでしょうか?
冬至に柚子湯に入る習慣が出来たのは江戸時代頃からと言われ、今のように今のように科学が発達していない時代です。
体験的に体に良さそうだと知った上の選出だとしても、香りだけで選んだらたまたま偶然体にいい効果があったのだとしても、現代までその習慣が継がれているのは、奇跡のような話ですよね。
では、そんな伝統的かつ身体にも良いゆず湯。
どうやって作れば良いの?という方に、次項で様々なゆず湯の作り方をご紹介します。
ゆず湯のやり方(作り方)は?
基本のゆず湯のやりかた
1.まるごと入れる(切り込みを入れてもOK)
柚子を洗って丸のまま5~6個入れます。なるべく香りを感じたい場合は切り込みを入れるとGood!
ザ・ゆず湯!という感じで視覚的にも季節を楽しめますね。
2.スライスして入れる方法
スライスまたは半分に切って湯舟に浮かべます。
タネや果実で掃除が大変になるのでガーゼ袋やお茶パックなどに入れるのがおすすめ。
※刺激が強いので肌が弱い方は切らずに入れることをお勧めします。
3.皮のみを入れる方法
ゆずの皮を刻んで湯舟に浮かべます。
こちらもガーゼ袋やお茶パックを利用するのがおすすめです。
4.バスリエ提案!おすすめのゆず湯

-
運気とテンションを上げる!
開運ゆず湯
×
バスカクテル -
その日の気分や体調に合った入浴剤をカスタマイズする、バスカクテル。
たくさんのユズを丸ごとお風呂に浮かべたり、輪切りや半分にカットして入れたりしても柚子湯は楽しめますが、ゆず湯にぴったりな入浴剤や精油を加えて、ワンランク上の柚子湯を堪能してみませんか?
入浴剤なので直接材料を湯船に入れてかき混ぜてもOK、カクテルのようにグラスに入れて飾りつければ、超かんたんおしゃれ入浴剤のできあがり!
材料
- 柚子
- バスリエH2パウダー:40g(お風呂上がりのお肌をしっとり健やかに仕上げてくれる水素入浴剤)
- 精油(ティートゥリー):2~3滴(すっきりとした清潔感のある香りで、柚子の香りとの相性もGood)
作り方

01.
H2パウダーにティートゥリーの精油を2~3滴混ぜてグラスに入れる。
ティートゥリーは香りが強めの精油なので、敏感肌の方は少なめに。

02.
柚子の皮をむいて01.にトッピングしたら出来上がり!
皮のむき方にひと工夫、トルネードっぽくすると運気が上がる!?
半月切りにしたゆずをグラスの縁に差すと、本格カクテル風。
皮を細かく刻んでH2パウダーに混ぜれば色つきカクテル風。

03.
「#バスカクテルで柚子湯」
入浴剤、グラスに入れたら写真映えw
あなたの手づくりバスカクテル、SNSで是非ご紹介ください~!

04.
浴室に広がる、柚子とティートゥリーのスッキリ爽やかな香り。
お風呂に入れるときは、巾着やポーチなどに入れるとユズの皮や実が広がらず、お掃除が楽になります。
ゆず以外の柑橘類でもOK?
冬至には前項でご説明した理由から”ゆず”を入れますが、実はゆず以外の柑橘類を入れてもOKなんです。
スーパーで必ず売っているレモンやグレープフルーツのほか、カボスやすだちなどもOK。
みかんももちろん使えますが、前述のとおり、みかん風呂は11月の季節湯として挙げられるものとなります。
ゆず湯に入るときの注意点!ピリピリする人も!
肌が弱い方は刺激に注意!
ゆずの成分はお肌の弱い方には少し刺激性があるため、敏感肌の方や小さいお子さんなどは注意が必要です。
もしピリピリと感じた場合には入浴をお控えください。
風呂上がりにシャワーで身体を流す!
ゆず湯に入った後に日光を浴びると、その成分でシミになる可能性があるため、湯上りにはシャワーで顔・身体を流すようにしましょう。
まとめ
四季折々の風情をお風呂で楽しむ。
これはお風呂文化の根付いている日本ならではの文化。是非冬至のゆず湯、そしてそれ以外の季節湯もご自宅でためしてみてくださいね。
バスリエでは季節湯に関するアンケート調査を行っています。
是非ご協力をお願い致します!