• お風呂の炭
  • 浴玉

サウナの温度って何度が良いの?平均や温度別の入り方を解説

「サウナブーム」に「サ活(サウナ活動)」など、ここ数年空前の人気を巻き起こしているサウナ。古くから日本だけでなく、世界で親しまれてきた入浴文化です。熱風や高い温度が醍醐味であるサウナの、適度な温度や一般的な温度は何度かご存知ですか?

「サウナにはよく入るけど、温度による違いなどは知らない」

「平均的な温度は何度?入り方は?」

などよくわからないという方も多いかもしれません。この記事では、サウナの平均温度や種類ごとの温度などをくわしく解説しています。

さらにサウナの正しい入り方もご紹介しているので、自分好みのサウナの温度や入り方を見つける参考にしてくださいね。

サウナの平均温度って?

サウナは、一般的に「高温」という認識があるのではないでしょうか。一般的なサウナの平均温度や基本温度、そして高温にもかかわらずやけどしない秘密を解説していきます。

基本の温度

サウナの一般的な温度は80〜100℃です。

これはサウナの発祥の地である本場フィンランドのドライサウナ(乾式サウナ)に由来しています。

1951年ごろに日本に持ち込まれ、おなじみのサウナといえるでしょう。ドライサウナは湿度が10%前後のため、高温ながら室内が乾燥しているのが特徴です。ただ現在では、温泉やスパなどの施設に置かれているサウナの仕組みや温度にも、さまざまなものが増えてきました。

高温なのになぜやけどしない?

80〜100℃の熱湯に触れると、皮膚はやけどしてしまいます。しかし80〜100℃のサウナの中にいても、すぐにはやけどをしません。その理由は、水と空気の「熱伝導率」の違いです。空気は熱を皮膚に伝導する時間が水よりもゆっくりで、さらに皮膚周囲には数ミリ単位の空気の層が覆い皮膚を守っています。

そしてやけどをしないもうひとつの理由は、サウナの中でかく「大量の汗」です。汗は体温上昇や余分な熱を気化熱として蒸発させ、皮膚が高温になるのを防いでいます。皮膚は湿度が低いと熱に耐えやすいのです。

反対に、蒸気で満たすサウナの場合など、高温だとやけどしてしまうのでほとんどが40℃前後の低温となっています。

サウナの温度幅ってどれくらい?

一般的なサウナはドライサウナの80〜100℃ですが、種類によって温度幅は大きく変わります。中には100℃を大きく超えるサウナや、0度を下回るマイナス温度のサウナも!?そういったさまざまな種類のサウナをご紹介していきます。

サウナの種類ごとの温度

まずサウナの種類ごとの温度を大きく分けて3種類解説します。

ミスト・スチーム(低温)

ミストサウナ、スチームサウナは低温度の種類に入ります。

ミストサウナは水分(液体)そのものを利用し、スチームサウナは水分(液体)を気体に変えたものを利用します。どちらもじんわりとした発汗効果と老廃物の排出を促すデトックス効果、リラックス・安眠効果が期待できるでしょう。

まず、ミストサウナは霧状のお湯を噴霧した40〜60℃の低温サウナです。湿度は80〜100%と潤いたっぷり。シャワーよりも体が芯から温まり、熱気が少ないためドライサウナより比較的長時間入りやすいのが特徴です。体への負担や息苦しさが少なく、高血圧などでサウナを懸念している方にもおすすめ。

そして、スチームサウナは蒸気で室内を満たす40〜50℃の低温サウナです。こちらもミストサウナ同様、湿度は80〜100%と保湿効果が高いのが特徴。発汗作用を促し、汗の蒸発と髪と肌の乾燥を防ぎます。40℃前後の低温度でも蒸気は高温のため、意外に熱く感じるのでリフレッシュ感もあります。ドライサウナが苦手な方も安心してじっくり入れます。

遠赤外線サウナ(中温)

遠赤外線を使用した中温サウナは、65〜70℃とやや低めの温度設定が特徴です。高温のサウナより長めに入ることができ、遠赤外線により体の芯からじっくりと温まり、温かさは長く持続します。そして血行促進効果があり、肩こりや冷え性の改善も期待できるでしょう。湿度は中湿で35〜50%ほどとなります。空気はあまり熱気を帯びないため、時間をかけてゆっくり入れるので、初心者にもぴったりです。

ドライサウナ(高温)

昔ながらのドライサウナは80〜100℃の高温サウナの種類に分類されます。さらに100℃を超えた超高温サウナも多くあり、強い熱気が特徴です。湿度は約10%ほどで、汗を大量にかいても蒸発していくのでさっぱりとベタつかず、気持ち良いリフレッシュ感を楽しめます。

疲労回復・免疫力アップ・美肌効果・むくみ解消など様々な効果が期待できます。

日本一温度の高いサウナは何度?

日本で1番温度の高いサウナは、香川県さぬき市にある「塚原から風呂」です。1300年前、奈良時代の高僧行基が “讃岐の国” を訪れた際に人々の病気を治すため造られました。これは「から風呂」と呼ばれるサウナで、その温度は160℃。

現在は地元の保存会によって管理され、地元民だけでなく観光客にも人気の “古代サウナ” です。

松葉を石室の中で焚き、ぬれむしろや塩を重ね部屋ごと蒸すなど、独自の作り方で高温にします。「ぬるい方」と「あつい方」の2種類にわかれており、「ぬるい方」でも90℃は超えるんだとか。浴客は、スウェットなどを着用した上に毛布や頭巾をかぶり利用します。

神経痛やリウマチ・肩こり・冷え性・疲労回復など万病に効くといわれ、江戸時代には高松藩士も楽しんだことでも有名なサウナです。

こんなサウナも!?氷点下のアイスサウナ

愛知県名古屋市にある人気のサウナ施設「ウェルビー栄」には、氷点下の “アイスサウナ” があります。フィンランドを忠実に再現したアイスサウナは、なんとマイナス25℃。

テーマは「ラップランドの森のサウナ」で、室内には凍った樹氷をまとった木々のモニュメントが設置され、まるで銀世界の中の森のようです。 高温サウナと併用することで、本場さながらの極上のサウナ体験が楽しめます。

結局サウナは何℃が一番良いの?

温度の幅が広く、さまざまな種類があるサウナ。結局のところ、サウナの温度は入る人の目的や好みによってそれぞれ変わってきます。

例えば美肌効果やゆっくりサウナに入りたい方は低温のスチーム・ミストサウナがおすすめです。40℃くらいで副交感神経が優位になると言われ、リラックス効果も期待できます。

そして短時間でリフレッシュや疲労回復効果、「ととのう」感覚を味わいたい場合は高温のドライサウナに入るのがベスト。

また、じわじわ汗をかいて、なおかつ熱さも感じたい場合は体への負荷も少ない中温の遠赤外線サウナがよいでしょう。

体調によっても温度は大切です。高血圧や心臓に持病がある方は、高温サウナは不向きで、息苦しくない低温サウナが適しています。

温度別(種類別)の正しい入り方

ここからは、サウナの種類別の温度別の正しい入り方を解説していきます。

種類ごとに入り方も変えるべき?

サウナの種類ごとに入り方は違い、それぞれの特性や効果を最大限に引き出します。入る前に体をしっかり洗い、水分を十分取るというところはサウナの全てに共通のルールです

ミスト・スチームサウナの正しい入り方

ミスト・スチームサウナは40℃前後の低温サウナなので、入る前にはお風呂で体を十分に温めておきましょう。温まると冷えを防ぎ毛穴も開くので、よりよい効果を実感できます。

時間はゆっくり20分ほど入っていると、じわじわと汗が出てくるでしょう。サウナ後にはシャワーで汗を洗い流し、水風呂に30秒ほど浸かると血行促進に繋がります。

ただし、低温サウナの場合は冷えやすいので水風呂はなくてもOKです。

遠赤外線サウナの正しい入り方

中温の遠赤外線サウナは、60℃前後のやや低めの温度なので、空気の暑苦しさや熱気をあまり感じません。15〜20分ゆっくり入ることができますが、体をじっくりと遠赤外線が温めるので水分補給はまめにとりましょう。そしてサウナ後にぬるめのシャワーで徐々に熱を冷まし、水風呂に1分ほど浸かるのがおすすめです。その後ゆっくり10分ほど「外気浴」として休憩し、同じ行程を2〜3回ほど繰り返すのもよいでしょう。

遠赤外線により、じんわりぽかぽかする体内の気持ちよさを感じられます。

ドライサウナの正しい入り方

高温のドライサウナでは、大量の汗をかいて蒸発していくのでサウナの途中にもまめに水分を取りましょう。

そしてドライサウナに入る前には、体についた水滴をしっかり拭くのがコツです。体が濡れたまま高温の室内に入ると、水滴が蒸発する時に冷えるため発汗しにくくなります。3〜5分程度で汗をかきはじめ、息苦しさや熱気を感じる際には呼吸を優しく整えながら静かに過ごしましょう。

個人差はあるものの、設定時間は5〜10分ほどで無理をせず、気持ちの良いと思うところで外に出るのがポイントです。

そのあと汗をしっかりシャワーで流し、足や手から順番に水風呂に浸かります。水風呂は30秒から2分ほどがおすすめです。初めは冷たく感じますが徐々に皮膚周りには「温度の羽衣」と呼ばれる層ができ、冷たさが軽減するのを感じるはず。

そして10分ほど休憩すると「ととのう」という気持ちのよいリラックスタイムを味わうことができるでしょう。休憩は「外気浴」として外の空気や新鮮な空気を吸え熱を冷ませる場所がベストです。

これを1セットとして数回行います。

サウナ室内の場所でも温度が異なる!

サウナ施設では、室内が2〜3段になっているのが一般的です。熱気は上の方に溜まるという性質を持ち、上段は90〜100℃、下段は70℃くらいと30℃ほどの差があります。そのため初心者や1セット目では、下段に座り徐々に上段に移動するのがよいでしょう。

また、出入り口付近はさらに温度は低くなるので、その日のコンディションや気分によって変えるのもありですね。

昔から世界で愛されてきた入浴文化サウナには、高温サウナや遠赤外線サウナ、そして低温のミスト・スチームサウナなどさまざまな種類と温度があります。入り方も目的・効果もそれぞれ違うので、体調や好みに合わせて選べるのは嬉しい限りですよね。適した温度を知ることで、さらにサウナの楽しみ方の幅も増えるでしょう。

ぜひこの記事の情報を参考に、サウナを生活の一部として役立ててくださいね。

バスリエでは、サウナの効果や正しい入り方をより広く知ってもらうため、サウナに関するアンケート調査を行っています。簡単な内容ですので、是非ご協力をお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です