4月8日はシャボン(せっけん)の香りの日。
近年では、石鹸よりも泡立てが簡単なボディソープや、手洗いでも液体や泡の合成洗剤が使われることが多くなっています。 確かにボディソープは泡立てるのが簡単で、毎回新しい液体が出るために衛生的にも良いというメリットがあります。
しかし一方の石鹸にもメリットはたくさん。
こちらでは、石鹸とボディソープの違いや、自分に合う石鹸の選び方を解説していきます。
Contents
石鹸とボディソープの違いは?
石鹸とボディソープの違い
石鹸は、合成界面活性剤が入っておらず天然油脂から作られるため、刺激性が少なく必要以上の油脂を落とさないことから、体や繊細な部位の洗浄に使用されることが多いのが特徴です。
ボディソープの多くは合成界面活性剤が含まれており、そこに加え香料や着色料など様々な成分が添加されて製造されます。
ボディソープの洗浄力は石鹸よりも強く洗浄力に特化していますが、そのために刺激性が強く、人によっては洗剤による肌荒れの原因になるケースが報告されています。
メリット・デメリットは?
石鹸のメリット・デメリット
メリット
肌にやさしい
価格が安い
環境にやさしい
デメリット
綺麗に保つのが大変
泡立てるのが大変
ボディソープのメリット・デメリット
メリット
泡立ちやすい
衛生的
保湿剤などの成分入りのものがある
デメリット
肌への刺激が強い
上記のとおり石鹸もボディソープも、双方ともにメリット・デメリットがあります。では、実際にはみなさん、どのくらいの人が石鹸・ボディソープをそれぞれ使用しているのでしょうか。
おすすめの石鹸・ボディソープ
顔や身体は石鹸派!は3割
ここで、石鹸派・ボディソープ派が実際にどのくらいの割合になるのか見ていきます。ボディソープ同様合成界面活性剤で製造されている、洗顔フォームについても合わせて見ていきます。
Q:身体を洗う際には何を使っていますか?
Q:洗顔の際には何を使っていますか?
女性のほうがお肌を気にする人が多いイメージがあるため、肌に優しい「石鹸」派が男性よりも高いように思いますが、意外にも男性のほうが石鹸利用率が高い結果となりました。
しかし全体で見ると、石鹸よりもボディソープ&洗顔フォームという割合が圧倒的に高く、肌質別に見ても、顔・身体ともに石鹸以外を使っている割合が多く、敏感肌やアトピー性皮膚炎のかたでも、同様にボディソープ・洗顔フォーム派が多いという結果になりました。
Q:洗顔の際には何を使っていますか?(肌質別)
アトピー・敏感肌
石けん:32.26%
洗顔フォーム:58%
その他:9.68%
乾燥肌
石けん:39.33%
洗顔フォーム:56.18%
その他:4.49%
脂性肌
石けん:25%
洗顔フォーム:68.75%
その他:6.25%
普通肌
石けん:35.94%
洗顔フォーム:57.81%
その他:6.25%
Q:身体を洗う際には何を使っていますか?(肌質別)
アトピー・敏感肌
石けん:32.26%
ボディソープ:64.52%
その他:3.23%
乾燥肌
石けん:35.96%
ボディソープ:62.92%
その他:1.12%
脂性肌
石けん:37.5%
ボディソープ:62.5%
普通肌
石けん:42.195
ボディソープ:57.81%
普通肌・乾燥肌・脂性肌・敏感肌・アトピーの割合を見ると、普通肌との回答が32%で、7割近くのひとが何等かの肌トラブルを感じているように感じますが、 石鹸・洗顔フォーム・ボディソープを、肌質に合わせて選んでいるというひとは少ないようです。
Q:石鹸を使う理由は?
Q:石鹸利用において困っていることは?
石鹸を使う理由としては肌にやさしいという理由が圧倒的で25%ほど。続いて、価格が安い、洗いあがりが良いという結果となりました。
逆に石鹸利用において困っていることを見てみると、小さくなるにつれ使いにくくなるが圧倒的多数の4割以上。続いて泡立てるのが大変・清潔に保つ工夫が必要、となりました。
石鹸は合成界面活性剤が入っていないためお肌への負担が少なく、肌の弱いひとでも安心して使用することができるのですが、使用時に泡立てネットを使わなければならない、ソープディッシュに置いておくと水でべとべとになって汚らしくなってしまう…等、ボディソープや洗顔フォームよりも使い勝手が良くない面があります。
こういったところは、確かに石鹸利用者の大半の人のお悩みごとでしょう。
石鹸とボディソープ、結局どっちが良い?
石鹸とボディソープ、両者ともメリット・デメリットがあることがわかりました。では、結局どちらを選べば良いのでしょうか。
こんな人には石鹸がおすすめ!
・敏感肌やアトピー肌など、肌が弱い人
前述のとおり、ボディソープは洗浄力が強い分肌への刺激も強くなりますので、元々肌質が弱い場合には、石鹸がおすすめです。
こんな人にはボディソープがおすすめ!
・泡立ちやすさ、使いやすさ重視の人
・美容液成分や香り成分など、プラスαの効果を求めている人
肌質は弱くない、とにかく使いやすさや好み重視!というひとは香りや成分が様々なボディソープがおすすめです。
石鹸とボディソープ、それぞれの違いを理解した上で、ご自身の使い方にあったものを選んでみてくださいね。次項では、石鹸の選び方について詳しく見ていきたいと思います。
肌タイプ別!石鹸の選び方と正しい石鹸の使い方
肌にやさしい石鹸ですが、肌質に拠ってその選び方のポイントが変わってきます。ここでは普通肌・脂性肌・乾燥肌・敏感肌・アトピー肌に分けて、石鹸選びのポイントをご紹介していきます。
普通肌
普通肌は、肌の皮脂の分泌も表皮のターンオーバーも正常な状態です。ポイントは肌のバリア機能を落とさず汚れだけを落とす石鹸を選ぶこと。
天然石鹸の成分できめ細やかな泡が立てやすい商品を選ぶと、肌の汚れだけを泡がしっかり吸着しさっぱりと落とすことができます。
脂性肌
脂性肌は、顔表面の油脂の分泌が多いため、潤い成分は少なめで石鹸成分メインの洗浄力重視の商品を選ぶのがポイントです。 そのため、保湿成分が入っている石鹸よりも、しっかり皮脂を落とすことを重視した商品を選びましょう。皮脂の分泌が多い人は肌内部が乾燥しているインナードライの肌の場合もあるため、洗顔の後はしっかり保湿することを心がけてください。
あくまで洗顔料なので、肌の余分な皮脂を落とす事を意識した商品がおすすめです。
混合肌
混合肌は、乾燥している部位と脂性の部位が肌に混在している状態です。この場合は、肌で最も乾燥している部位か、もしくは皮膚の薄いまぶたの肌の状態に合わせて石鹸を選ぶことが大切です。 乾燥している肌の部位は一番デリケートで、刺激性が強い石鹸を使ってしまうと乾燥肌や後に解説する敏感肌の原因にもなります。
乾燥肌
乾燥肌の場合は、保湿成分や人間の肌の皮脂の油分に近い成分の植物性の油を使った商品を選ぶのがおすすめ。
肌に優しい保湿成分の代表はオリーブ油です。手作り石鹸やおすすめ石鹸の材料にも使われる油です。 天然成分の油の石鹸で、他にはパルミチン酸やリノール酸も肌の保湿に良い成分になります。スクワランやグリセリンといった保湿成分が入っている商品もおすすめです。
敏感肌・アトピー肌等
敏感肌・アトピー肌の場合は、人間の肌の角質が非常に薄くなっている状態です。本来、人間の肌は角質を含む表皮とその下にある真皮まで何層にも重なっていますが、敏感肌の場合は表皮の一番上の層に該当する角質が薄い状態です。 そのため、肌表面に刺激物が触れると、痒みや赤みといった症状が発生します。加えて、表皮が薄いため、肌内部のセラミド層から水分が蒸発して潤いも少ない状態になっています。
まずは、石鹸の中でも香り成分(香料)等が入っていない商品で、なおかつ、医薬部外品の商品を選ぶことが大切です。敏感肌やアトピー肌の場合、天然の界面活性剤でも肌に刺激が強いケースがあるため、医薬部外品の商品が安全です。
より詳細な情報を知りたい場合はこちらも参考にしてください。
液体と固形の違いとメリット・デメリット
Q:使用する石鹸のタイプは?
石鹸というと”固形”というイメージがありますが、実は石鹸には泡タイプや液体タイプなどもあります。
バスリエ調査では、固形石鹸を利用するという人が4割という結果となりましたが、液体派も33.55と、高い割合となりました。
固形石鹸と液体石鹸の違い
固形石鹸は天然の油脂に水酸化ナトリウムを反応させたものを集めたものになります。しかし、液体石鹸の場合は水酸化ナトリウムではなく、水酸化カリウムを使用して中和させています。
中和させる苛性ソーダの主材料の、ナトリウムとカリウムの違いが固体と液体の差を分けています。カリウムはナトリウムよりも原子が大きく、水に溶けやすい性質を持っています。 刺激性に関しては、両方とも主材料の油脂が天然のものであるため差はありません。
しかし、注意点はその洗浄力の差にあります。洗浄力は固形石鹸の方が上なのです。その理由は、液体石鹸は、作られた石鹸を一定の割合液体に溶かしています。固体石鹸の場合は、石鹸の成分が100%であるのに対して、液体石鹸の場合は石鹸成分と水が含まれているためどうしても洗浄力に関しては落ちてしまうのです。
人気&おすすめの石鹸はコレ!歴史あるマルセイユ石鹸!
マルセイユ石鹸マリウスファーブル オリーブN/200g
マルセイユ石鹸とはフランスのマルセイユ中心で作られている固形石鹸です。
その品質はフランス王室が「サボン・ド・マルセイユ」と認めるほどの品質で、肌に優しいことで知られています。肌に優しく、その香りと洗い上がりからとても多くの人に愛されている、人気の石鹸です。 特に、表面の過剰な皮脂や汚れのみを優しく洗い流すことに適しています。
固形石鹸でもきめ細やかな泡が特徴のマルセイユ石鹸ですが、乾燥肌や敏感肌の方はオリーブオイルメインの商品を使用するのがおすすめです。 肌の皮脂の成分に近く、刺激性の少ない点でもおすすめしたい商品です。
カンパニー ド プロバンス
エクストラピュア2 リキッドマルセイユソープ(495ml)
マルセイユ石鹸の老舗ブランド「カンパニー・ド・プロバンス」のリキッドソープは、主原料に100%植物油を使用した液体石鹸。
マルセイユリキッドソープは、スーパーファット製法とよばれる製法(原料の油脂の4%~8%をあえて石鹸の中に残す)で作られ、体の皮脂を取り過ぎることなく、洗い上がりもしっとりしています。 グリセリンが自然な形で溶け込んでいることも、要因のひとつです。乾燥肌の方には特にお勧めです。
まだまだある!おすすめ石けん一覧はこちら
まとめ
石鹸はお肌に良いうえにコスパが良い!
反対にボディソープや洗顔フォームなど合成洗剤は刺激が強めでコスパが石鹸よりも悪い。
ただし石鹸には清潔を保つ工夫しなければならない点や、使い勝手が合成洗剤に比べて良くない点、このようなデメリットもあります。 また価格についても中には合成洗剤よりもかなりお高めのものなどもあるため、一概には言えないことです。
どちらもメリット・デメリットのあるものですので、是非個々人の好みや肌質に合ったものを総合的に見て使ってみてくださいね。
石鹸利用に関するアンケート調査は引き続き行っています。
1分程度の簡単な内容ですので、是非ご協力をお願い致します!