2022.01.07

アトピー体質でも楽しめる!お風呂の上手な入り方

アトピー体質でも楽しめる!お風呂の上手な入り方

強いかゆみを持つ湿疹ができ、良くなったり悪くなったりを繰り返すアトピー性皮膚炎。
「食生活の変化」「環境汚染」「ストレス」などが原因で、年々、アトピーの患者は増えていると言われています。
アトピー体質の人は、お風呂のあとにかゆみを自覚することがあります。これは熱いお湯や洗い方によって肌が刺激を受け、かゆみが誘発されたためです。肌の清潔や防御機能を高めることが期待できるお風呂も、間違った入浴方法では、アトピーの症状悪化の原因に。
この記事では、アトピー体質の人でも安心して心からお風呂が楽しめるよう、正しい入浴方法を解説します。

この記事を書いた人

仲田百香

聖路加看護大学(現 聖路加国際大学)看護学部卒業。
看護師、保健師免許取得。
大学卒業後は都内大規模病院に勤務。
その後、出産を機に退職し、現在は3人の子育てをしながら
看護師、保健師、ライターとして3足の草鞋を履き、
自身の経験や知識で困っている方のお役に立ちたいと活動しています。

アトピー体質の人はお風呂は入らない方が良い?

「お風呂の後にかゆみがひどくなる」ことは、アトピー体質の人にはよくあることです。お風呂に入るたびに辛いかゆみに襲われて、お風呂に入るのが怖くなることがあるのではないでしょうか?

「アトピー体質の人はお風呂に入らないほうがいいの?」
「入るとかゆくなるのなら、逆にお風呂に入らないとよくなるの?」
そんな風に思われるかもしれませんが、そういう訳ではありません。お風呂に入るメリットは、アトピー体質の人にとってもたくさんあるのです。

お風呂に入る目的は、「汚れを流して皮膚を清潔に保つこと」「余分な角質層を取り除き、代謝を高め、保護機能を正常に保つこと」にありますね。そのほかにもリラックス効果や血行促進、良質な睡眠のためにも正しい方法で湯船に浸かることは、体にも心にもとても良いことなのです。
「アトピー体質だから……。」とお風呂を諦める必要はありません!しかし、間違った入り方をしてしまうと症状悪化につながるのは事実。正しい知識と方法を取得してお風呂を楽しみましょう。
ただし、注意が必要なのはアトピーの症状が悪化している場合です。症状によってはお風呂を避けたほうがいいこともあります。じゅくじゅくと炎症を起こして痛い、蕁麻疹が出ているなどアトピーの症状がひどい場合には、かかりつけの皮膚科医とよく相談してみてくださいね。

”お風呂に入るとかゆい”を軽減!温度などアトピー体質の入浴ポイント

「お風呂に入るとかゆい」などのアトピーによるかゆみを軽減するために、次のことに注意して入浴をしましょう。

【入浴方法】

  • お湯の温度
  • 入浴時間
  • 毎日の入浴

【体の洗い方】

  • シャワーの水圧
  • 石けんの選び方
  • 優しい洗い方

【お風呂のあとでかゆくなった時】

  • 冷たいシャワーを浴びる
  • かゆい部分を冷やす

入浴方法

お湯の温度 38〜40℃設定

湯船に浸かる場合、シャワーの場合、どちらもお湯の温度は38〜40℃のぬるめの温度に設定します。
熱いお湯は、必要以上に皮脂を落としてしまうため、皮膚のバリア機能を低下させます。また、42℃以上の熱いお湯に入浴すると、体内にかゆみの原因となる物質「ヒスタミン」が出現します。ヒスタミンによってアトピーのかゆみが誘発されて、バリア機能の低下した皮膚をかくことで症状悪化につながります。

入浴時間 15分以内ですませて長湯をしない

お風呂に入ることで一時的に角質層の水分は潤いますが、長湯をすることでその後の乾燥が促進されてしまいます。また、肌の天然の保湿成分や皮脂が過剰に流されてしまうため15分以内で入浴をすませるのが望ましいです。

毎日入浴する

肌の汚れや汗を餌にして菌が繁殖し、アトピーの症状悪化につながることがわかっています。できるだけ毎日お風呂に入り、優しく肌の汚れを落としましょう。

体の洗い方

シャワーの水圧

シャワーヘッドによっては強い水圧のものがあります。強い水圧は肌への刺激となる上に、保湿成分を必要以上に洗い流してしまうため、かゆみを引き起こします。肌に優しい水圧や水質に調整できるシャワーヘッドが販売されているので交換するのもおすすめです。

肌に優しい石けん

無添加の天然素材の石けんは肌に優しく、刺激が少ないです。ボディソープよりも固形石けんの方が泡切れがよく、石けんが残りにくいためアトピー体質の人には向いています。

優しい洗い方

泡立てネットなどを使用してフワフワの泡を立てます。泡のクッションで全身を手洗い、もしくは柔らかいボディタオルで優しく洗います。間違ってもゴシゴシこすらないように、泡を転がすイメージで洗いましょう。時間をかけすぎて必要以上に洗わないようにしてくださいね。 石けんが残るとかゆみの原因になりますので、十分に洗い流してください。頭→顔→体の順で上から洗うと石鹸が残りにくいです。

お風呂のあとでかゆくなった時は

気をつけて入浴してもかゆみが出てしまう場合、アトピーの悪化で肌が敏感になっている場合に次の方法も効果的です。

冷水シャワーを浴びる

お風呂の最後に冷たいシャワーを浴びて体を冷やすのが目的です。アトピーの人の場合、どうしても体が温まるとかゆみが出てしまいます。そのため最後に冷たいシャワーをさっと浴びて体温を下げてから出ると、汗も抑えられます。すでにかゆみが出ている場合でも、かゆみを軽減させることができます。

かゆい部分を冷やす

こちらも体を冷やすのが目的ですが、お風呂から上がって保湿剤を塗った後に首や肘、ひざ裏などのかゆみの出やすい部分をアイスノンなどの保冷剤で冷やします。

お風呂上がりも油断しない!十分な対策を

お風呂から上がってからは時間との勝負です!
肌が乾燥してから保湿剤を塗るのでは遅すぎます。手早く体の水分を拭き取り、保湿剤で体を守ってあげましょう。お風呂上がりに注意することを次に詳しく解説します。

浴室との温度差

乾燥はアトピーの大敵です。浴室から急に涼しく乾燥した場所へ移動すると、一気に肌の水分が奪われてしまいます。そのため、お風呂から上がったら湿度と温度の高い浴室内か洗面所で体を拭いて保湿、パジャマを着るところまで行うといいでしょう。

柔らかいタオルで優しく

肌に優しいガーゼ素材や繊維の長くてフワフワなコットンタオルを選びます。拭いて皮膚が擦れる感じのしない、柔らかいものを探してください。アトピー体質の人に菌の繁殖は悪化につながります。毎日洗濯した、清潔なタオルを使用してください。
拭き方は、優しく押さえるようにします。拭き取るというより、吸水させるイメージで拭いてください。

すぐに、たっぷり保湿

お風呂上がりはなるべく早く保湿剤を塗ることが大切です。刻々と肌から水分が蒸発していくので、お風呂から上がって15分もするとより乾燥した状態になってしまいます。
お風呂上がりは肌が軽く湿っている状態でいいので、すばやく保湿剤を塗りましょう。子どものお世話などでゆっくりスキンケアの時間が取れない方でも、アトピー体質の方はこのタイミングで必ず保湿剤を塗ってくださいね。
ボディローションはお風呂で柔らかくなった角質に水分を補ってくれます。その上に白色ワセリンなど水分の蒸発を防いでくれる保湿剤を塗るとさらに効果的です。
2種類使用するのが面倒な人には、サラサラした液体のローションよりもクリームタイプの保湿剤がおすすめです。 たっぷりと手のひらにとって、塗り込むというよりも置いてくるイメージで保湿剤は使用してください。ここでもこすらず、優しく塗るのがコツです。

まとめ

アトピー体質の人にとって、かゆみは時に、痛みよりもつらいものです。お風呂で皮膚を清潔に保ち、汗をかいて代謝を高めることはアトピーの改善にもつながります。

今回ご紹介したお風呂の入り方は、
「アトピーのかゆみを誘発する刺激をできるだけ避けること」
「肌のバリア機能を失わないように乾燥させない、保湿する」
ことを重視しました。

すでにかゆみが強く症状がひどい場合にはお風呂に入らずシャワーで済ますのが最適なこともあります。適宜、かかりつけの皮膚科に相談しつつ自分に最適な入浴方法を見つけてください。

弊社は、心身ともにリラックスしてお風呂を楽しめるよう、これからもお風呂の情報をお届けします。 確かな情報をお届けできるように、アンケート調査を行っておりますのでご協力ください。