2018.07.04

interview:素敵なお花の活かし方(後編)

hana-kichi講師:松葉麻由さん

interview:素敵なお花の活かし方(後編)

フラワースクールhana-kichiの講師・松葉さんに、お花屋さんのお風呂事情やお花についてお伺いしてきました。
引き続き、今回はお花を活けることについての疑問やアドバイスをお伺いしました。

「花を活ける」ということ

― 自分でもお花やグリーンを飾りたいと思うのですが、気張らずにセンス良く飾る方法はあるのでしょうか?

松葉さん:

「花瓶などがない場合は、ジャムなどの空き瓶でも十分です。
空き瓶をいくつか用意して、1本を3つに分けたグリーンと、スプレー咲き(1本の茎に枝分かれして花が咲いているもの)の小花を切って一緒に入れるだけで素敵な感じになります。
青山フラワーマーケットではミニブーケを販売していますので、それをさらにいくつかに分けていろんな場所に飾ったりするのも良いと思います。背の高いペリエなどの空き瓶も使えます。
ジャスミンなど垂れる感じの、動きのある流線的なグリーンと花をひとつ入れるだけでおしゃれになりますよ。
あえてグリーンだけというのも持ちも良いし、可愛いかもしれませんね。取り入れやすいですし、頑張りすぎずにできて、気分も良くなると思いますよ
。」

― 花を買ってきても、花器に合わせてどの高さに切ればよいかが分からないんですが、ポイントはありますか?

松葉さん:

「だいたい倍を意識することです。
一輪挿しの場合は花器の高さの倍、球型や壺型などの花器に対しては、高さとボリューム感を倍にする事を意識します。
でも単純に倍にすると単調になるので、それよりちょっと大きいか小さいかで調節するといいと思います。
ボリュームも花器よりやや大きくすると、お花がメインになります。」

point. 高さを倍にする

松葉さん:

「最初は(花をぶつけないように)一回逆さにして花器とのバランスを測りながら切る方がいいですね。」

point. ボリュームを倍にする

松葉さん:

「器の形を上に作るイメージだと、バランスよく活けられます。
たとえば丸い花瓶だったら上に丸い形を作る、四角い形だったら上に四角い形を作ることを意識すると、比較的簡単にイメージできるのではないでしょうか。
あとは、お花の大きさなどの存在感によってボリュームを調節します。
それがすべてではないですが、はじめての方に目安にしていただければと思います。」

― いただいた花束などを活けるとき、束ねてあるゴムを取ってよいのか迷います。取ってしまうと形が崩れてせっかくきれいだったのがバラバラになってしまうことがよくあるんですが…。

松葉さん:

「それもよく質問をいただきます。
花束やブーケのものは束ねていることによってきゅっと詰まったかわいさがあるので、束ねたままでよいと思います。
ただ、ゴムは伸縮するので内側に入り込んでしまい茎に負担がかかります。でも取ってしまうと形がバラバラになってしまうので、その場合はゴムを1,2周緩めてあげてください。
できれば麻ひもなど、ゴムのように締め付けないひもで束ね直すと、花への負担が少ないです。
少ない量の花束の場合、どうしてもバラバラになってしまいますし、花瓶に入れるときに束ねながらある程度形を整えることは一つのテクニックです。」

― 御社の理念にも通ずると思うのですが、松葉さんが感じていらっしゃる、花や緑と共に過ごすことの意味を教えていただけますか。

花のある生活

松葉さん:

「意外と花屋のスタッフの多くは自宅では単品の花を飾ることが多いんです。それを何カ所かに置いています
仕事柄、花にあまり飢えていないということもあるかもしれませんが…。
でも花の無い生活は存在しません。ここで行っているレッスンはお花たっぷりなものが多いので、かなり贅沢なものですね(笑)
普段はビルなどの人工的な直線のものに囲まれていることもありますから、家の中で植物などの自然の形に触れることは大切だと思っています。」

植物があるだけで、その場がみずみずしくなります。

花一輪の力

松葉さん:

「一輪の花のパワーはすごいと感じています。
飾った瞬間目線がそこに行くんです。生活していて何もないと素通りする場所も、花がそこに一輪あるだけで立ち止まって見てしまうんです
咲いてきたなぁ、今日は元気が無いな、とか、枯れてきたかな、など日々の変化を花で感じる事が出来るのです。」

「枯れて終わり」ではない

松葉さん:

「これも花屋あるあるなんですが、みんな変化のない花を好まない傾向にあります。
ランとかだと咲いた状態で花保ちはいいのですが、それよりも咲いて、枯れていくまでの姿が見られるものを好みます
だいたい花が枯れると終わり、というイメージがありますが、私たちはもう少しマニアックで、枯れたと思ってもまだ葉っぱは元気で生きていたり、花後が成長して種になるお花もあるので、そうやって変化していくところを魅力的に感じています
ですので、このスクールでは花のそんな力強さを感じてほしくて、技術だけでなく花のある生活の日々の楽しみ方もお伝えしています。」

講師の皆さんは、お花のような笑顔の素敵な方ばかりでした!

summary

家の中に少し植物を置くだけで、その空間が急に生き生きとし始めました。
古くから自然との共生を大切にしてきた日本。植物と共に生活することはごく自然なことだと感じます。
豪華な花束でなくとも、日々の生活に少しの花やグリーンを活けるだけで、心地よい空間をつくることができるのですね。
少し意識を変え、それを積み重ねていくことで心豊かな生活を送ることができる。これはお風呂にも共通することだと思いました。

フラワースクールhana-kichi(ハナ キチ)

青山フラワーマーケットのフラワースクール。
気軽に通えるよう1回完結のレッスンを多く行っている。また自身のペースで通えるよう開催回数・開催時間も多様にあり、毎月変わるバリエーション豊かなレッスンが人気。

講師 松葉麻由(まつばまゆ)

1998年青山フラワーマーケット入社。 店長を経験後、お客さまの「花をどう飾ったらよいか分からない」という声を聞き、2003年ハナキチを立ち上げる。
現在は指導の他、レッスンの企画、リーフレット制作、サイト運用を担当。