2018.03.02
浴室暖房には頼らない!ヒートショック対策に湯気の有効活用。
近年増加傾向にある家庭内浴槽でのヒートショックによる事故を防ぐには浴室を暖めることが効果的といわれていますが、浴室暖房がないご家庭が多いのも事実です。 浴室暖房に頼らない方法として「浴槽にお湯を張ったときに発生する湯気を利用して暖めることが出来るか」を室温と湯温の変化を時間軸で検証いたしました。
お風呂に関わる企画・開発・研究を行うバスリエ株式会社(千葉県我孫子市・代表取締役:松永 武)は、「快適なバスタイムから豊かな暮らしを実現する」を経営理念とし、お風呂文化の継承と革新的価値の創造に寄与する活動を行なっております。
日本のお風呂文化を広げる啓蒙活動を行っているバスリエ お風呂レシピ(R)部は、近年増加傾向にあるお風呂場でのヒートショックよる事故を防ぐ方法を実際に実験・検証しました。
「浴室暖房がなくて寒い」を解決してあげたい。
「浴室暖房がないんだけど、どうやって暖めたらいいの?」というお客様の声をいただき、浴室暖房がない場合に“お風呂に入る前にお風呂場を暖めておく”方法を検証いたしました。
総務省の調査によると日本における家庭浴室保有率は95%以上(※)。その高い普及率とともに近年増加している家庭浴槽での死亡事故。入浴前後の寒暖差が原因でおこるヒートショックが一つの要因といわれています。
浴室内をあたためると湯温に近づくため、湯船に浸かった時のショックが緩和されると考えます。
(※)出典:総務省統計局「平成20年住宅・土地統計調査」
浴室内を湯気で暖める、を検証。
寒くなるとヒートショック対策としてもっとも大事なのが“お風呂に入る前にお風呂場を暖めておく”という事。
浴室暖房の普及が著しいおり、浴室暖房がないご家庭が多いのも事実です。
浴室暖房に頼らない方法としては、「シャワーを使う」という方法がありますが、浴槽にお湯を張ったときに発生する湯気を利用して暖めることが出来るか検証いたしました。
【実験内容】
0.75坪タイプのバスルームにて同一条件下(バスルームの室温:13.5℃、お湯張り設定温度:41℃、追い焚き機能OFF)にて検証
(1)風呂蓋を外してお湯を張る
(2)お湯張り後、桶で浴槽のお湯を床に撒く
【検証結果】
(1)風呂蓋を外してお湯を張る
室温:3.7℃上昇(13.5℃→17.2℃)
(2)お湯張り後、桶で浴槽のお湯を床に撒く
室温:4.0℃上昇(13.5℃→17.5℃)
湯温:1.5℃低下(41.0℃→39.5℃)
ふたを開けておくだけでも暖かくなりますが、さらに床にお湯を撒いておけばもっと効果的ということがわかりました。
実験(1)と(2)では、浴室の温度の差はさほど感じないものの、浴槽に張ったお湯の低下グラフを見ると、床にお湯を撒いた方が若干下がりにくいという結果になりました。
今回の実験では、「お風呂のふたをしないでお湯を張った場合、お湯張り直後でも設定温度より1℃下がる」こともわかりました。
浴室を暖める方法に「お湯張りの湯気を利用する」場合は、湯温の低下を考慮した温度設定にし、さらにお風呂に入る前に床にお湯を撒くとより効率的と考えられます。
マンション、戸建て、鉄筋、木造、築年数、広さなど環境により結果は異なります。
ヒートショックを防ぐには、入浴前後の「温度差」をできるだけなくすことが重要となります。入浴前後の水分補給や浴室だけでなく脱衣所を暖めることも大切なことです。
本検証結果を目安としていただき、入浴での事故減少につながればと思います。
【実験詳細】
https://www.bathlier.com/expand/o-recipe/ofuro-recipe/ofuro-recipe2/ofuro_recipe2_22.html
【お風呂レシピ】
■お風呂のソムリエSHOP!本店
https://www.bathlier.com/expand/o-recipe
■お風呂のソムリエSHOP!楽天市場店
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