いま、日本では空前のサウナブームです。数年前まで男性のイメージが強くありましたが、気持ち良さにはまる女性も急増しています。サウナ好きのことをサウナーと呼び、サウナ・水風呂・外気浴を繰り返した後の気持ち良さを”ととのう”と表現します。
サウナ→水風呂は、体を温めて冷やす温冷交互浴です。発祥の北欧フィンランドでは、子どもからお年寄りまで幅広く楽しまれています。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴い、貸切や個室サウナも登場していますが、ここで今いちどサウナの効果や基本の入り方・マナー、岩盤浴やお風呂との効果の違いについて復習してみましょう。
どんな効能が期待できるの?
サウナ、岩盤浴、お風呂は、体を温めて血流をよくするという共通の効果があります。
ですがお風呂はお湯という「液体」に体を沈めますが、サウナや岩盤浴は高温度という「気体」の中に身を置く、という根本的な違いがあります。
なのでお風呂だと火傷してしまうような高温(例えば80℃以上)でも、サウナだと快適に過ごすことができます。こうした「気体」と「液体」の違いは、どのように効果が変わってくるのでしょうか。
サウナってどんな特徴があるの?
サウナは乾式(ドライサウナ)と湿式(ミスト)にわかれますが、一般的にサウナといえば乾式(ドライサウナ)を指します。

乾式サウナは65〜100℃以上、湿度は低めなのが特徴です。
サウナは多くの場合、水風呂とのセットで温冷交互浴をします。詳しくは後述しますが、サウナと水風呂(冷水シャワー)の温・冷を交互に実施すると、血管の拡張と収縮が繰り返されます。
活動を促進する交感神経と、リラックス効果を司る副交感神経が入れ替わることで刺激をされ、自律神経が整いやすくなります。自律神経を整えるとちょっとした不調は改善されます。
このほか、ロウリュやアウフグースもサウナならではの楽しみかたです。
期待できる効果は?
サウナに入る目的は?

バスリエ調べ
バスリエ調べによると、サウナに入る目的(サウナに求める効果)の第一位は圧倒的にリフレッシュ。続いてリラックス・疲労回復と続きます。
では、実際にサウナでこのような効果を得ることができるのでしょうか。
リフレッシュ&リラックス効果
サウナが身体に及ぼす最大の効果は、温熱効果。お風呂でももちろん温熱効果はあるのですが、より高温のサウナであればもちろんその効果も高くなります。
体が温められると活動時に優位になる“交感神経”が活発に。その後水風呂に入り身体を冷やすことにより、“交感神経”から体を休める際に働く“副交感神経”が優位になり、身体がリラックスモードになります。
このことにより、身体はリラックス状態、大量の汗をかいたことにより爽快感も得られリフレッシュに繋がるのです。
疲労回復効果
上記“リフレッシュ効果”に記述した方法を繰り返す入り方を“温冷交互浴”と言います。
熱いサウナと冷たい水風呂に交互に入ることで、活動的になる“交感神経”と休息をうながす“副交感神経”を意識的に切り替え、徐々に機能を整えていくことができ、これが疲労回復にも繋がります。
美容・ダイエット
サウナ後の休憩は甲状腺ホルモンの分泌量を増やし、代謝アップします。脂肪が燃焼しやすくなるのでダイエット効果があるという研究成果も出ていたり、余分な食欲が抑えられたという声もあります。
また、血行促進により老廃物の排出や肌のターンオーバーを促進でき、美肌にもプラスの効果をもたらします。
では、そんなサウナですが、お風呂とは具体的にどのような点が異なるでしょうか。 次項で解説していきたいと思います。
お風呂とサウナ、効果に違いはある?

お風呂とサウナは、基本的に同じ効果を得ることができます。お風呂は、お湯という「液体」に浸かるのでサウナでは得られない『浮力効果』と『水圧効果』が体感できます。
『浮力効果』は、体が浮いて軽くなる効果のことです。浮くことで身体が軽く感じ、関節の動きが悪いご年配の方や身動きが困難な方でも、じっくりと動かすことができます。
筋力の弱い方はお風呂に入りながら、可能な範囲でストレッチや伸びをすることで健康的にトレーニングできます。
浮く心地よさから、リラックス効果を倍増させます。
『水圧効果』は、程よい圧迫感によって全身の筋肉がほぐれ、リンパ管も刺激する効果です。水圧が血液を心臓に押し戻すので、むくみ解消の効果もあります。
お風呂入浴は足先から入りますので温まる順序が足先や足首から全身という流れになります。足元の冷えが顕著な方にはお風呂入浴の方が即効性を見込めます。
お風呂とサウナは、勝ち負けはなく、どちらも身体の調子をよくしてくれる優れた入浴法です。「どちらも良いものだ」として、その日の気分で楽しみましょう!
しかし、誤った入浴方法ではその健康効果を十二分に発揮できません。次の項目では推奨するサウナの入り方を述べていきます。
バスリエ推奨「サウナおすすめ入浴法」
サウナに入る前

01.水分補給
サウナは大量に発汗します。脱水症状を防ぐためコップ1杯以上の水分補給をしましょう。
02.全身をよく洗って、拭いてサウナ室へ入る
サウナ室に入る前に、全身をキレイに洗い清潔にしましょう。洗うことで毛穴が開き血行もよくなるので、発汗しやすい状態になります。
余計な水分を拭くことも大切です。濡れたままサウナ室へ入ると、体表面の水分で体が冷やされ汗が出にくくなるからです。サウナ前の習慣にしてみましょう。
サウナ室に入ったら

03.リラックスできる体勢で、座るか横になってみる
サウナは座る位置で熱さが異なります。下段は温度が低く、上段にいくほど熱くなります。
温度が低い下段からスタートし、次第に上段に移るのがおすすめの入り方です。
7〜10分が一回の入浴時間として最適ですが、湿度によって体感も変わります。じんわり汗がにじんできたら、体が温まってきたサインです。汗がダラダラと流れ出したら、一旦サウナ室から出るタイミングです。決して我慢しないことが大切です。
スペースに余裕がある場合は横になってみると全身に均等に熱を得られるのでおすすめです。(混雑しているときは禁物です)
その場合は立ちくらみを起こさないように、立ち上がる2分前には座りの体勢に戻って血流を縦に戻しておきましょう。急に起き上がるのは体によくありません。
サウナ室から出たら

04.サウナ後はシャワーで足の先から汗を洗い流す
すぐに水風呂につかりたいところですが、汗をかいているのでぬるめのお湯か水で体から洗い落とす必要があります。心臓に遠い手足の先から、最後は顔や頭として汗を洗い流しましょう。
05.水風呂につかる
サウナ後に直で水風呂に行くのは心臓に負担がかかってしまいますので、前項のシャワーまたはホースや洗面器などで体を冷水にならしましょう。水風呂付近で足元から全身にかけ水をしておくと体への負担も和らぎます。 水風呂でもぐるのも衛生上とマナーの観点からやめておきましょう。つかる時間は1分〜、凍えないように気をつけましょう。
06.外気浴をする
水風呂から出たら速やかに外気浴スペースへ行き、椅子に座るか横になりましょう。身体が冷えないようにガーゼケット等を掛けるのがおすすめです。
この03~06の手順を1セットとして、2~3セット繰り返す温冷交互浴を楽しみましょう。
一方でその日の体調が悪い場合は1セットで終了しても効果が望めます。何事も無理をしないのが大切です。シャワーで洗い流してよく拭き、浴室・サウナ室を出て脱衣所・休憩スペースへ戻りましょう。
サウナの後は
07.水分補給と休憩をとる
サウナ発汗後は水分とミネラル分が出てしまうので、なるべく体に負担がかからないミネラル入り麦茶などで水分補給し、休憩をしましょう。
逆効果になる危険な入り方
【NG】サウナバトルで我慢して一度に長時間入浴する
サウナの入浴時間はあくまでご自身の体調が目安で8〜12分程度。ご一緒した方と競うようにして「先に出る方が負け」のような考え方はよしておきましょう。入り過ぎで体に負担がかかります。
【NG】疲労困憊時や満腹の状態で入る
体全体に熱作用するために体力を消耗しやすいサウナ。疲労時は休息をとってから入りましょう。また、前述のとおり食事直後に入浴は禁物です。食後は最低でも1時間は置いてから入りましょう。
【NG】サウナ室の温度に慣れる前に上段に座る
サウナ室では構造上、上段が一番熱気のたまる場所となっています。体が慣れる前にいきなりそこにいくのは危険です。急激な温度差は体に負担がかかるのでやめておきましょう。
サウナの基本マナー
これまでの入り方でもマナーについて触れてきましたが、大切に保っていただきたい視点は「自分のかいた汗は自分で持ち帰る」ということです。
日本の公衆浴場ではお湯を汚さないために、浴槽に入る前に体を洗う、湯船の中にタオルを入れないのがマナーです。同じくサウナでは木のベンチの上に自分の汗を残さないように座るところに布を敷いておきましょう。
すでにタオルが敷いてある場合でも、自分のタオルを敷いた上に座りましょう。できれば背中から足の裏までを覆うように、バスタオルをベンチに敷いておくのも良いでしょう。
「裸の付き合い」という言葉もありますが、あくまでも静かにリラックス場所ですから大きな声で話したり騒いだりするのもやめておきましょう。特にサウナ室では酸素を消費して酸欠に陥る場合もありますので気をつけて。
代表的なサウナの種類と特徴

乾式(ドライ)サウナ
一般的な「サウナ」とイメージするタイプで、一般的に「フィンランド式」といったらこのタイプを指します。文字通り乾燥した室内で実施するもので蒸気を用いません。室温は80〜100℃以上設定が多く見受けられます。
湿式サウナ
フィンランドの乾式サウナと逆で湿度が高めのサウナ。蒸気などで温度を上げています。その蒸気アロマなどを含めてリラクゼーション効果を高めている場合もあります。
室温が低めですので、体への負担が乾式サウナより低いのが特徴。
体力に自信がない方や熱気が苦手な方向けでもあります。40〜60℃の「スチームサウナ」「ミストサウナ」、サウナストーンと呼ばれる熱された石に水をかけることで、室内の温度と湿度を一気に上昇させる「ロウリュ」も湿式サウナの一種です。
近年の日本では水気を含んだタオルで扇ぎ熱波を受ける楽しみ方もあります。
遠赤外線サウナ
遠赤外線の効果を期待できるサウナで、温度は75〜90℃。家庭用サウナではこちらがよくみられます。
塩サウナ
全身に塩を塗って入るサウナ形式を指します。サウナで汗をかくことで塩が溶け、マッサージすることで毛穴の洗浄や美肌が得られ、すべすべになります。
くれぐれも使用後は体の洗浄や座った場所を洗うなど、次に使う人を考えたマナーを守りましょう。
このほか近年では熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進するロウリュウや、タオルを仰いで熱波を浴びるアウフグースを実施するなど、サウナの種類もサービスも増えてきました。
いろいろ試してご自身に合ったサウナを開拓していくのも良いでしょう。
お風呂を組み合わせた効果UP方法
サウナとお風呂の組み合わせによって体の負担を最小限にして健康への効果を上げられます。40℃くらいのぬるま湯のお風呂で2~3分、体を温めてからサウナに入ったほうが、血圧の急上昇を防ぎ、安全につながります。
またサウナから上がった後、38~40℃のぬるめのお風呂に2~3分浸かるのは、座っていて足元に溜まっていた下半身の血流を水圧によって改善することもありますのでおすすめです。
そもそもが「気持ち良い」という共通項があるサウナとお風呂。共存して気持ちよく両方とも楽しみつつ健康に過ごしていきましょう。
お風呂を組み合わせた効果UP方法!
サウナとお風呂をうまく利用して相乗効果! よりよい入浴法
サウナとお風呂の組み合わせによって体の負担を最小限にして健康への効果を上げられます。

40℃くらいのぬるま湯のお風呂で2~3分、体を温めてからサウナに入ったほうが、血圧の急上昇を防ぎ、安全につながります。 またサウナから上がった後、38~40℃のぬるめのお風呂に2~3分浸かるのは、座っていて足元に溜まっていた下半身の血流を水圧によって改善することもありますのでおすすめです。
そもそもが「気持ち良い」という共通項があるサウナとお風呂。共存して気持ちよく両方とも楽しみつつ健康に過ごしていきましょう。
サウナに持って行きたい!おすすめアイテム
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